パリの街を歩けば一度は日本食レストランを見かけたり、ラーメン店やおにぎり専門店には週末になると長蛇の列ができたりと、近年パリでの日本食ブームは収まることを知りません。
そんななか、2023年8月、パリに「iRASSHAi(いらっしゃい)」という日本食のコンセプトストアがオープン!
開店から一年も経っていないのに大成功を収めている今ホットなスポット。
日本好きのフランス人の二人組が、コロナによるロックダウン中、大好きな日本へ行けなくなったことがきっかけで、「パリで日本を体験してもらえる場所を」と作ったのが「iRASSHAi」。
場所はパリの中心地、1区に2021年に新しく誕生した現代美術館「ブルス・ドゥ・コメルス ピノー・コレクション」の真横という最高の立地。
特に週末は、日本好きのフランス人はもちろん、文化やアートに関心の高い人たちが集まります。
総面積800平方メートルの広大なストアは、スーパーマーケット、カフェ「Kissaten」、レストラン「Shokudo」、地下のレストラン「Biwan」と4つのエリアに分かれています。
スーパーマーケットには2年にわたるプロセスを経て選ばれた1,000点以上の商品が揃えられており、その中の約75%がフランスで初めてお目見えするアイテムなのだとか!
かなりのこだわりが感じられますね。
ラインナップはカップ麺やカレーのルー、お米、インスタント味噌汁などの一般的な日本食材から高級食材である茅乃舎のだしや一保堂のお茶まで、かなり豊富。
パリにはたくさんアジア食材のスーパーマーケットがありますが、ここまでのクオリティとラインナップの豊富さは見たことがありません。
かなりマニアックな商品もあるので、日本食に詳しくない人は分かるのかな...と思っていたのですが、なんと商品パッケージに付いているQR コードから正しい使い方やレシピ情報などを入手できるそう。
また、フランス人の中には気になる調味料があってもどの食材と合わせればいいのか分からないという人もいるはず。
そういう人のためのサービスももちろんあります。
お店には食材カードが棚に置かれており、そこに書かれたお店の商品を購入すると和食が一品作れるというもの。QRコードも食材カードも素晴らしい心遣い。
敷居の高い和食もここに来れば簡単に作れるのは嬉しいですね。
店内の「ロトンド」と呼ばれる丸い部屋では、ポテトチップスやポッキーなど、親しみやすいスナック菓子から、ラムネやお茶、ポカリスエットといったドリンクなどが揃っています。もちろん日本に比べるとかなり割高ではありますが、ついつい手が...。
さらに嬉しいのが、ごま油やみりんなどを量り売りしているんです!
家族がいれば大きいボトルでもすぐに使い切りますが、一人暮らしだと「日本のスーパーにある一人暮らし用の小さいボトルが欲しい」と思うことがあると思います。
そういう方にぴったりのサービスですよね。
専用ボトルがあるので、あとは自分が必要な分ボトルに入れればいいだけ。
素晴らしい試み✨
さらに食材だけでなく、日本ならではの調理アイテムや便利アイテムなども販売されています。
野菜カッターやワンプッシュ醤油さしなどなかなかパリでは手に入らない貴重なアイテムが。
隣には和食と相性の良さそうなうつわの数々や土鍋がありました。
レストラン「Shokudo」では、日本人であれば心がほっとする照り焼きチキンやサーモンの定食やカレーライス、丼ぶり、そして今パリでも専門店が増えてきているお蕎麦のメニューも。子供用のメニューもあるので子連れにも優しいところもポイント。
価格は定食や丼ぶりで15〜25ユーロあたり。
週末になるとすぐに満席になってしまうのだとか。
今回は食事はしませんでしたが、次回は定食を食べてみたいと思います。
さらに奥に行くとカフェ「Kissaten」。
お茶に力を入れているようで、メニューには煎茶やほうじ茶、玄米茶などがありました。
私は抹茶ラテ(6ユーロ)をオーダー。
甘さ控えめで美味しかったです。
カフェはテラスの席もあり、目の前には「ブルス・ドゥ・コメルス ピノー・コレクション」や広場があるので、ふとした休憩時間やリフレッシュにぴったり。
カフェにはおにぎりや丼ぶりのテイクアウトメニューもありました。
日本ならではのメロンパンも!近くで働いているであろうフランス人たちが仕事の休憩におにぎりを食べている姿が微笑ましかったです。
ちなみにこのカフェは、18時になるとバー「Sakaba」に変身!
0時までオープンしており、日本の代表的な酒やオリジナルカクテルが提供されるそう。
地下にあるレストラン「Biwan」は居酒屋スタイルのレストラン。
気軽に楽しめる「Shokudo」とはまた雰囲気が違い、趣向を凝らした洗練された料理が堪能できるみたいです。
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